ミネソタ州ミネアポリスで、ミシシッピー川に架かるハイウェイが崩落した。
事故が起きたのは2007年8月1日夕方ラッシュ時、ミネソタ州で最も交通量の多い8車線からなる主要幹線道路は一瞬にして崩壊し、数十台もの車が崩れ去った橋とともにミシシッピー川に水没した。
事故後まだ日が浅く、行方不明者の捜索及び崩れた橋の撤去作業が難航する中、ミネソタ州のSchwebel、Goetz&Sieben法律事務所は事故現場への立ち入り許可の申し立てを連邦裁判所に起こした。
連邦裁判所は8月15日、これを却下。
「現場への立ち入り許可はその現場を取り仕切る管轄(今回の場合、国家運輸安全委員会)に申請するのが本来の形であり、連邦裁判所はこれに関しその権威を行使すべきではない。」というのがその理由だ。
この連邦裁判所の下した判断は極めて妥当であったと言える。
事故直後、被害者及びその家族に対し数多くの弁護士事務所から連絡が入ったそうであるが、当事者が訴訟を起こそうと思う以前に弁護士の方から被害者に働きかけるケースは珍しくない。(このような弁護士を俗に*Ambulance Chaser(救急車を追いかける人)と呼ぶ。- 救急車を追いかけ、その被害者の代理人として損害賠償訴訟を起こし、成功報酬を要求することから。)
*Schwebel法律事務所がそうであるというわけではない。-念のため。
今事件に関しても、現場の救済作業もまだ終わらぬ事故直後から、訴訟の話が各紙面を賑わせているところは、さすが訴訟大国アメリカだ。
この法律事務所がどのような事情で早急に現場検証をする必要性があったのかは定かではないが、いずれにせよ、訴訟事件自体が起こっていない時点で、現場責任者を無視し連邦裁判所に立ち入り許可を申請するのは、弁護士の権威主義の現れではなかろうか。
参照
橋崩落事故現場立ち入り許可を求める申し立て
橋崩落事故の記事
http://www.startribune.com/10204/story/1343476.html
2007年10月13日土曜日
先走りする弁護士
投稿者
リチャード・ヤング (Richard Young)
ミネアポリス
10/13/2007 11:15:00 午前
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ラベル: 先走りする弁護士(橋崩落事故)
2007年10月12日金曜日
ハムラビ法典に見る製造物責任法
責任に関する法律の原点とは…
「目には目を、歯には歯を」というハムラビ法典に由来する一見物騒な響きのこの言葉は、一般的に「やられたらやり返す」という意味に捉えられがちであるが、これは過剰な報復を禁じ、犯した罪と同等の罰を以ってその罪を償うというものであり、不法行為を明らかにし、それに対し罰を与えるという点において、現代の司法制度の原点と言える。
また、ハムラビ法典には「医者が手術に失敗したらその腕を切る」という現代でいう医療過誤を意味する法律まであった。現在の医者の甘い感覚で考えるとかなり厳しい罰と感じるであろう。
さらに、ハムラビ法典は以下の通り、いわゆる「製造物責任法」まで及ぶ法律もある。
"If a builder has built a house for a man and his work is not strong, and if the house he has built falls in and kills the householder, that builder shall be slain."
「大工が頑丈な家を建てなかったために、その家が倒壊して住人が死んだ場合、件の大工も殺される。」
これこそ大工の観点からしたら大変なことである。
このように、3770年前のハムラビの時代から現時点まで不法行為に関する法律はそれほど変わっていないと言えるのではなかろうか。
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今後法律に関連した面白い話、役立つ情報などをご紹介していきたいと思っておりますが、ご意見等(記事に関する感想、今後取り上げて欲しい話題などなんでも)ございましたら、気軽にコメントお願いいたします。
投稿者
リチャード・ヤング (Richard Young)
ミネアポリス
10/12/2007 12:00:00 午後
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ラベル: ハムラビ法典

