企業が訴訟事件の当事者になった場合、経営幹部の証言が要求されることがある。(証言・供述についてはワンポイントアドバイス「企業供述」(実践編)参照)
幹部が証言するとはいったいどのような意味があるのか。
幹部は企業の顔であるため、当然のことながらその一挙手一投足が注目され、マスコミに取り上げられる可能性が高い。したがってその弁護人は幹部証言に際し、慎重に対応する必要がある。例えば、証言の理由が明らかでなければ、幹部のスケジュールを理由に証言の要求に応じないこともできるし、代理証言者を立てることもできる。相手側がこれに応じなければ、証言通知の効力の破棄申し立てをすることもできるのだ。
添付の記事幹部証言の対処法(ジル・ゴルドスミス著)は、幹部証言に関する対処法を例を挙げながら提起する。
2007年10月19日金曜日
経営幹部証言の対処法
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リチャード・ヤング (Richard Young)
ミネアポリス
10/19/2007 11:45:00 午前
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2007年10月18日木曜日
ワン・ポイント・アドバイス
「賢い」訴訟管理 最終回
以上、「賢い」訴訟管理のための基本8ヶ条を簡単に述べてきたが、もちろんケース・バイ・ケースで対応していかなければならないこともあり、これが必ずしも望ましい結果を保証するとは限らない。しかし訴訟管理は先手必勝。冷静かつ計画的に対応してこそ、効果的な訴訟管理が望めるのである。
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リチャード・ヤング (Richard Young)
ミネアポリス
10/18/2007 09:00:00 午後
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ワン・ポイント・アドバイス
「賢い」訴訟管理 その9
8. 仲裁人選びは慎重に
示談における仲裁人の役割は思いのほか大きい。有能な仲裁人により早期に事件を解決すれば、その分の訴訟費用を節減できるが、経験の浅い仲裁人やあまり有能でない仲裁人に事件を委ねると、解決への期間が長引くだけでなく、逃げ場だらけの示談になる恐れがある。
例えば、多くの企業はクレーム内容及び示談金もしくは示談事実の存在そのものを公表しないよう希望するものだが、これを示談条件として盛り込むには示談成立前にその旨明示することが求められている。 しかし、このような基本的なことでさえやり残す新米仲裁人もいるのだ。また、示談の最終段階においてその内容をより有利なものにするためこちらの手の内を明かすことがあるが、仲裁人の裁量不足により最後の最後で示談が成立せず、裁判へもつれ込むんだ場合、これにより立場が弱くなることも考えられる。
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リチャード・ヤング (Richard Young)
ミネアポリス
10/18/2007 08:30:00 午後
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「賢い」訴訟管理 その8
7. 相手側弁護人とよい関係を築け
事件の当事者は、相手側の当事者や弁護人に対し怒気を持つ傾向がある。しかし「短気は損気」と言われるとおり、訴訟は冷静に戦わなければならない。敵とは言え、相手側の弁護人とよい関係を築けば、早期解決へ向けた情報を提供してくれることもあり、無駄な費用の発生を抑えられるが、その関係いかんによっては、示談したくても示談できず裁判にもつれこんだり、裁判が長引くこともあるのだ。
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リチャード・ヤング (Richard Young)
ミネアポリス
10/18/2007 08:14:00 午後
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「賢い」訴訟管理 その7
6. とぼけ作戦?
企業が当事者であり共同被告人または共同原告人がいる場合、供述や示談会議の場における指導権を共同被告人または共同原告人に委ねることにより、経費節減になるケースがある。つまり信頼のおける共同弁護人がいる場合、その共同被告人(または共同原告人)に指導権を一任することで、自社の準備期間の短縮や裁判所等に出向く移動費用等の節減を図ることができるということだ。また、共同被告人の中の一社となった場合、訴訟の中心的存在になると示談金の割合を高く要求される傾向があるため、その存在をなるべく目立たないものにし、経費および示談金を節減できることがある。ただし、訴訟の指導権をある程度譲ることになるので、この作戦が危険を伴うことは否めず、リスクを負うだけの価値があるかどうかの見極めが非常に重要なカギとなる。よって、この作戦を採用するか否かの決定は、弁護人とよく相談の上判断すべきである。
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リチャード・ヤング (Richard Young)
ミネアポリス
10/18/2007 04:30:00 午後
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「賢い」訴訟管理 その6
5. 知識は力、定期報告を義務付けよ
電話月報、四半期ごとの簡単な現状報告書など、定期的なコミュニケーションを図ることによって、行き違いが生じる可能性が低くなると同時に、企業・弁護人双方にとって事件の管理が容易になる。
企業と弁護人の関係は、企業がコミュニケーションを取りたい時に容易に取れなければ、訴訟が企業の思うように進むはずがないのである。
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リチャード・ヤング (Richard Young)
ミネアポリス
10/18/2007 04:29:00 午後
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「賢い」訴訟管理 その5
4. 弁護人の選択
弁護人は訴訟術、司法界及びクライアント企業に精通している者を起用したい。
訴訟術に長ける弁護人の起用は、早期事件解決を促しコスト軽減となる。
司法界に顔の利く弁護人の起用は、無駄な動きを最低限に抑える。
クライアント企業の方針、事業部、市場における立場、同業他社との関係、提供している製品やサービス、顧客情報、社史や社風などに精通する弁護人の起用は、企業背景に関する学習期間の短縮、初歩的なミスの回避、効率的な防御を促す。
よって、複数の訴訟に共通点がある場合、事件ごとに新たに弁護人を起用しその都度同じラーニング・プロセスを辿るよりも、馴染みの弁護人と付き合った方が「賢い」弁護につながるのである。
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リチャード・ヤング (Richard Young)
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10/18/2007 04:28:00 午後
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2007年10月17日水曜日
ワン・ポイント・アドバイス
「賢い」訴訟管理 その4
3. 計画・予算
戦争と同様、訴訟は「制御不能」である。
つまり、計画を立ててはいても、相手側の出方次第で必ず予定外のことが起こるということだ。(孫子の計篇「戦争を決断する以前に考慮すべき事柄」参照) そしてそれに対し、いかに臨機応変に対応できるかということが勝負を分けるのだ。(孫子の九変篇「戦局の変化に臨機応変に対応する」参照)
しかし完璧に「制御」ができないとしても、ある程度計画はできるのである。事前に計画を立て予算を組むか否かで、最終的な費用に差が生じる。なぜなら弁護人はクライアントからの特別許可がない限り、予算項目に掲げられていない費用を請求することはできないからだ。
訴訟費用は、ケースごと、年度ごと、月ごと、科目ごとに設定することが望ましい。事前に予算を立てたからといってその予算内で納まるとは限らないが、予算がある以上、請求書を開けてみてビックリということはないであろう。
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リチャード・ヤング (Richard Young)
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10/17/2007 04:12:00 午後
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2007年10月16日火曜日
ワン・ポイント・アドバイス
「賢い」訴訟管理 その3
2. 三ヶ月早期事件評価制度を導入せよ
「Settled on the courthouse steps」(裁判所の入り口で示談)とよく言われるように、示談にすべきケースを裁判に持ち込み、訴訟費用を費やすことほど無駄なことはない。多くの場合、努力さえすれば、決め手となる重要な情報の9割は、事件発生後90日以内に収集することができる。言い換えれば、半年、1年、…とかけたところで、収集できる情報量に大差はないのである。したがって、示談にすべきか否かの検討を含め3ヶ月以内に決着をつけることで、無駄な出費を押さえ効率よく事件を解決することができるのだ。また、早期決定により事前に予算の報告が可能となり、社内での理解が深まるとともに、弁護人も迅速な対応ができる。
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リチャード・ヤング (Richard Young)
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10/16/2007 09:11:00 午後
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「賢い」訴訟管理 その2
1. 訴訟に発展する前に示談へ持ち込め
相手側と非公式に意見、情報、書面などを交換をすることにより、訴訟に発展する前の早期段階で示談へ持ち込めるケースは珍しくない。そしてこの早期解決の決め手は、なんと言っても早期情報収集である。訴訟内容そのものに関する情報はもちろん、それを取り巻く環境に関する情報収集も欠かせない。
例えば、アメリカには「司法地獄」と呼ばれる不公平で偏った法廷手続き及び法の適用を組織的に行う裁判管轄があり、そこでは訴訟内容に関わらず常に地元の原告に有利な判決が下されたり、特定の人種に有利な判決が下されるといった不条理がまかり通っている。そしてこれを利用して自分に有利になる裁判管轄で訴訟を起こす人たちがいるため、示談金の査定に裁判管轄を加味する必要性がでてくる場合があるのだ。また、弁護人及び当事者の経済状況、弁護人の専門知識、経験、及び交際範囲等、相手側の性質が示談内容に影響する場合もある。これらの情報を早いうちに収集することにより、早期示談の実現を図り無駄な訴訟費用の出費が抑えられるのである。
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リチャード・ヤング (Richard Young)
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10/16/2007 04:10:00 午後
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ワン・ポイント・アドバイス
「賢い」訴訟管理 その1
莫大な費用を要する頭痛の種、企業訴訟。そしてこの災難が青天の霹靂のごとく、ある日突然襲って来ることがある。現代アメリカ社会において訴訟管理はビジネスの一環。予算も作戦も立てず常に後手に回っていては効率よい訴訟管理は望めない。以下、訴訟管理に対するシンプル且つ「賢い」積極的なアプローチを8回に分け、このブログで紹介しよう。
- 訴訟に発展する前に示談へ持ち込め
- 三ヶ月早期事件評価制度を導入せよ
- 計画・予算
- 弁護人の選択
- 知識は力、定期報告を義務付けよ
- とぼけ作戦?
- 相手側弁護人とよい関係を築け
- 仲裁人選びは慎重に
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リチャード・ヤング (Richard Young)
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10/16/2007 09:48:00 午前
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2007年10月15日月曜日
公正な裁判へ向けた動き-3 ATLA
前々回(公正な裁判へ向けた動き-1)で、司法地獄に照明を当てることにより、腐敗した民事訴訟制度に対する改善の見込みがあると述べたが、このように不法行為の改善を求める団体がある一方、原告有利な裁判管轄を育てようとする団体もある。「もぐら叩き」のようなものかも知れない。
ATRAとよく似た名称の団体にATLA(The Association of Trial Lawyers in America)があるが、これは欠陥商品等による負傷事故などで企業を相手取った訴訟において原告側の代理人を努める弁護士団体であり、ATRAとは正反対の立場に立つ。ATLAは56,000人のメンバーを抱える弁護士集団であり、強力なロビイスト(政治的に影響を及ぼそうとして、議員・官僚・政党などに働きかける院外活動家)としても勢力を振るい、Tort Reform(不法行為法改革)に反対する。
昨年”Trial Lawyer” という名前の持つイメージの悪さから、その名称をAAJ(American Association for Justice)に変更した。
一般的に、弁護士及び弁護士団体(ABA等)は選挙の際、多額の寄付をするものであるが、その中でも、ATLAの民主党に対する寄付額には著しいものがある。したがって、民主党が指導権を握るようになると、「不法行為法改革」への希望が絶たれる可能性が高く、ATRA(アメリカ訴訟法改革委員会)の地道な努力により徐々に開けてきた公正な裁判への道が、逆戻りする可能性が懸念される。
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リチャード・ヤング (Richard Young)
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10/15/2007 10:34:00 午後
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公正な裁判へ向けた動き-2 ATRA
ATRA(The American Tort Reform Association:アメリカ訴訟法改革委員会)は不法行為関連訴訟における悪習慣の改善をスローガンに1986年創設され、現在企業自治体等を含む300以上のメンバーを抱える。
その活動の成果の1つに、2005年の集団訴訟改革法(Class Action Fairness Act: CAFA)制定があり、これにより州裁判所から連邦裁判所への裁判管轄の変更が認められるようになった。つまり、管轄州外の企業が司法地獄と呼ばれる管轄(州裁判所)で提訴された場合、その裁判管轄を州裁判所から連邦裁判所に移すことが可能となったのだ。同法制定により司法地獄内で行われてきた州外の被告に対する訴訟が減少してきている。
しかし、この救いの神とも呼べる集団訴訟改革法であるが、適用されるのは州外の被告に対してであって、その州内の企業に対して訴訟が起きたときにはまず適用されない。州内の企業に対して裁判管轄の変更が認められるのは、3分の2以上の原告が州外者であるときだけだ。 つまり企業の所在地の裁判管轄が司法地獄であり、そこで集団訴訟を起こされた場合、裁判管轄の変更が認められることはなく、原告側に有利な裁判官の下、不公平な裁判を争わなくてはならないのだ。
多くの企業にとって訴訟はいずれ直面しなければならない現実である。アメリカ国内に新事業部等設立の際は、その地域の訴訟状況を検討するに越したことはない。
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リチャード・ヤング (Richard Young)
ミネアポリス
10/15/2007 10:33:00 午後
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2007年10月14日日曜日
公正な裁判へ向けた動き-1 司法地獄
司法地獄(Judicial Hellholes)という言葉をご存知だろうか?
これは民事訴訟において不公平で偏った法廷手続き及び法の適用を組織的に行う裁判管轄を指し、*ATRA(アメリカ訴訟法改革委員会)の調べによると、2006年度は全米で6ヶ所の裁判管轄が訴訟地獄として指摘されている。
この司法地獄と呼ばれる管轄内では、訴訟内容に関わらず常に原告、もしくは地元住民に有利な判決が下されるといった不条理がまかり通っている。そしてこれを利用して、自分に有利になるような判決が下る可能性のある管轄で訴訟を起こす人たちがいるのだ。 例えば、カリフォルニアの住民A氏が同州内で製造販売された製品を使用し怪我をしたとして、製造元の会社に対し訴訟を起こすとしよう。A氏は事故の起こった場所、A氏が住んでいる場所もしくは製造会社のあるカリフォルニアではなく、原告に有利な判決が下る傾向のあるイリノイ州のマジソン郡といった、事件とは何の縁もゆかりもない場所で訴訟を起こすことができるのだ。このように原告が自分に有利になるよう、全く別の場所で起こった事件に関する訴訟を司法地獄と呼ばれる管轄で起こすことを「訴訟観光(litigation tourism)」という。
しかし、ATRA(アメリカ訴訟法改革委員会)が、「××州の××裁判所は不当に原告有利な判決を下している。」など、司法地獄に関する報告書の中で、具体的に裁判所名、裁判内容を指摘するようになって以来、裁判官の態度に変化が現れてきている。例えば、司法地獄の最高峰として悪名高きイリノイ州マジソン郡でも、過去2年間に渡るイリノイ司法部の努力により、少しずつ公正な裁判への道が開けてきており、ATRAの地道な活動により、こうした一部の「腐敗した」民事訴訟制度が改善されつつある。
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リチャード・ヤング (Richard Young)
ミネアポリス
10/14/2007 10:33:00 午後
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ラベル: 公正な裁判へ向けた動き

