2007年10月15日月曜日

公正な裁判へ向けた動き-2 ATRA

ATRA(The American Tort Reform Association:アメリカ訴訟法改革委員会)は不法行為関連訴訟における悪習慣の改善をスローガンに1986年創設され、現在企業自治体等を含む300以上のメンバーを抱える。

その活動の成果の1つに、2005年の集団訴訟改革法(Class Action Fairness Act: CAFA)制定があり、これにより州裁判所から連邦裁判所への裁判管轄の変更が認められるようになった。つまり、管轄州外の企業が司法地獄と呼ばれる管轄(州裁判所)で提訴された場合、その裁判管轄を州裁判所から連邦裁判所に移すことが可能となったのだ。同法制定により司法地獄内で行われてきた州外の被告に対する訴訟が減少してきている。

しかし、この救いの神とも呼べる集団訴訟改革法であるが、適用されるのは州外の被告に対してであって、その州内の企業に対して訴訟が起きたときにはまず適用されない。州内の企業に対して裁判管轄の変更が認められるのは、3分の2以上の原告が州外者であるときだけだ。 つまり企業の所在地の裁判管轄が司法地獄であり、そこで集団訴訟を起こされた場合、裁判管轄の変更が認められることはなく、原告側に有利な裁判官の下、不公平な裁判を争わなくてはならないのだ。 

多くの企業にとって訴訟はいずれ直面しなければならない現実である。アメリカ国内に新事業部等設立の際は、その地域の訴訟状況を検討するに越したことはない。

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