2007年10月14日日曜日

公正な裁判へ向けた動き-1 司法地獄

司法地獄(Judicial Hellholes)という言葉をご存知だろうか?
これは民事訴訟において不公平で偏った法廷手続き及び法の適用を組織的に行う裁判管轄を指し、*ATRA(アメリカ訴訟法改革委員会)の調べによると、2006年度は全米で6ヶ所の裁判管轄が訴訟地獄として指摘されている。

この司法地獄と呼ばれる管轄内では、訴訟内容に関わらず常に原告、もしくは地元住民に有利な判決が下されるといった不条理がまかり通っている。そしてこれを利用して、自分に有利になるような判決が下る可能性のある管轄で訴訟を起こす人たちがいるのだ。 例えば、カリフォルニアの住民A氏が同州内で製造販売された製品を使用し怪我をしたとして、製造元の会社に対し訴訟を起こすとしよう。A氏は事故の起こった場所、A氏が住んでいる場所もしくは製造会社のあるカリフォルニアではなく、原告に有利な判決が下る傾向のあるイリノイ州のマジソン郡といった、事件とは何の縁もゆかりもない場所で訴訟を起こすことができるのだ。このように原告が自分に有利になるよう、全く別の場所で起こった事件に関する訴訟を司法地獄と呼ばれる管轄で起こすことを「訴訟観光(litigation tourism)」という。

しかし、ATRA(アメリカ訴訟法改革委員会)が、「××州の××裁判所は不当に原告有利な判決を下している。」など、司法地獄に関する報告書の中で、具体的に裁判所名、裁判内容を指摘するようになって以来、裁判官の態度に変化が現れてきている。例えば、司法地獄の最高峰として悪名高きイリノイ州マジソン郡でも、過去2年間に渡るイリノイ司法部の努力により、少しずつ公正な裁判への道が開けてきており、ATRAの地道な活動により、こうした一部の「腐敗した」民事訴訟制度が改善されつつある。

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